アフターコロナの観光業を現役食材卸業者が予測してみた

  

観光業は、アフターコロナの世界でどうなるのか。

食材を卸している業者を5年経験している営業の観点で、宿泊施設の現状も交えながら、勝手ながら予測してみたいと思います。

  

 

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①、今までの集客は見込めないと見て良い

 

コロナが起きる前の集客は見込めないと思って間違いありません。

現に、取引しているお客様の2020年6月の集客状況は、稼働率10%以下となっています。

景気が低迷し、所得も少なくなっていく中、観光産業という『娯楽』に対し消費する行動は少なくなるのは間違いありません。

また、それに伴いコロナウイルスという未だ未知数なウイルスへの不安から、人が集まるような所へは『行きたくない』という心情が働き、旅行をするのは『リスク』だと考える人も増えるでしょう。

つまり、今までの集客は戻ってこないのは間違いないのです。

 

②、県外(圏外)からの客はしばらく見込めないと見て良い

 

『緊急事態宣言』により越境を伴う移動を自粛されている中では、県外からのお客様を獲得していくのは非常に難しいところです。

また、仮に地元民以外を呼び込んでしまうと、『あのホテルはコロナ感染の疑いのある客を泊めている』『コロナがうつる』という風評被害も生じます。

ホテルや旅館側としては、集客をしないと売上が上がらないわけですから、本音はどのお客様でも呼び込みたい。

しかし、そうしてしまうとコロナウイルスの感染リスクも上昇してくる。

ホテルや旅館としては、いわゆるどっちもしたいけどできない『ジレンマ』状態なのです。 

つまり、県外からの集客は、『リスク』でしかないのです。

そうなると、より近場の旅行者をターゲットにしていく必要が出てきます。

つまり、ローカリズム。

コロナウイルスが収束するまでは、その市区町村、都道府県に住む消費者を獲得せざるを得なくなります。

日本や世界をターゲットにしていた観光業は、その都道府県の地元民をターゲットにした商売に転換していかないと、顧客を獲得する事は難しくなるのです。

 

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③、しばらくは地元民に対し、いかに感染リスクを抑えながら、集客するかがキーポイント

 

では、そういう現状ならば、観光業態にとって唯一採用できる対策は何か。

それは、いかに感染リスクを減らして、地元民を集客していくかです。

星野リゾートでは、人の混雑状況を把握するシステムを近いうち構築するようです。

つまり、このフロアには何人いて、どのくらいの密度になっているか把握できるようにするようです。

なるほど、政府から『3密回避』『3密回避』と五月蠅いくらい言われていますが、確かにそういう手立ては消費者にとってそういうシステムは安心できますね。

『安心できる』=『このホテルや旅館は泊まっても大丈夫』という認識になるのが、人下の心理であり、行動経済学の観点でも動いていきます。

今後はそういう『安心』を提供することが集客のポイントになるのは間違いないでしょう。

 

④、地元民を呼び込むためには、『魅力』が必要

 

地元民にとって、旅行したい、泊まりたいと思われるには、『魅力』が必要となります。

地元民からしたら、その『魅力』は『刺激』や『憧れ』ということになります。

『刺激』『憧れ』はどういう時に抱くか。

それは今まで体験したことないものに出会えるかどうかがポイントとなります。

例えば、海沿いに住んでいる人は、高原や山の食材や文化に親しみがありません。

一方で、山間部に住んでいる人は、海の恵みや文化に親しみがありません。

その親しみの無さがいわゆる『未知』の領域であり、『刺激』や『憧れ』なのです。

地元では味わえないこと、それを体験できるか。

それが地元民を呼び込めるか、呼び込めないかに関わってきます。

 

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⑤、ただし、1年以上の長期的スパンで捉えれば、地元民だけでは限界がある

 

地元民のみを集客するというのは、効果的ではあるけれども、いかんせんユーザー数が少ない。

全国や世界を相手にするのと、地元民を相手にするだけでは、明らかにマーケットの規模が違います。

だから、アフターコロナの世界では、分散した集客方法を取っていく必要があると私は考えます。

分散した集客方法とは何か。

それは、『地元民に対する宿泊・日帰りプラン』と『県外・インバウンドに対する宿泊プラン』を並行して実施していく事だと考えています。

緊急事態宣言が解かれ、徐々にコロナへの不安が薄れていけば、また再び『外食したい』『旅行したい』という動きになってくるのが人間の心理。

娯楽というのは、人間が人生を良くするために必要なインフラであると思います。

政府による移動の自粛の制限が解かれれば、自ずと県をまたいだ移動が再びされることになります。

そうなった際の事を考えて、観光業は地元民への観光プラン、県外・インバウンドへの観光プランを両立して実施していく必要があります。

地元民へのプランを打ち出しながら、ホテルや旅館を存続させつつ、来たるさらなる顧客に向けて、地産地消プランを打ち出していく。

それが、今後観光業ができる唯一の対策だと思っています。

 

⑥、観光業は資金力のある会社、家族経営の維持費のかからない会社だけ残る

 

元々、観光業はホテルや旅館の維持のための固定費や食材費、人件費がかかる業態です。

また、ある一定の集客人数に達しないと、結果的に『赤字』になってしまう業態です。

『赤字』状態が続けば、固定費や維持費で利益がもってかれ、キャッシュが手元に残らなくなってしまいます。

そうなると、『倒産』『廃業』へと追い込まれてしまいます。

そのため、今後の観光業は内部留保や資産のある会社だけが生き残るのではないかと考えています。

また、家族経営の旅館、ホテルなどは維持費はかかるかもしれませんが、助成金がそのままキャッシュになることや、人件費がさほどかからないため、出て行くキャッシュが大規模ホテルとくらべ、少なくなります。

そのため、支出が少ない分、コロナ長期化に強い宿泊施設となります。

 

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⑦、淘汰されるところは淘汰される

 

実は、コロナが起きる前でも後継者不足や集客不足で、旅館やホテルを廃業するところはありました。

そして、今回のコロナがきっかけで、それに拍車がかかりました。

時代の流れから、淘汰されてしまうところは淘汰されてしまいます。

まして、今回は世界恐慌やリーマンショックを遥かに超える大不況。

この不景気下では、どんな宿泊施設も厳しい状況です。

このコロナ禍をどれだけ耐えて、来たるアフターコロナの世界で観光業として消費者に娯楽を提供できるか。

淘汰されなかった宿泊施設が、今後の観光業を支えるインフラとなるのは間違いないでしょう…。

らいすた

23歳で1度目のうつ、25歳で2度目のうつ発症し、『早くこの世から去りたい』と嘆いていた男が再就職して、結婚して、子どもも出来て、ログハウスも建て、なんか人生やり直すことができてんでね?と感じているやつのブログです。うつになって良かった。

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