ニャ!?『冷凍野菜』って下茹でしてるはずニャ!!
なんで『加熱してありません』って表示!?
下茹でしているなら『加熱してあります』では!?
確かに。ただ一見、矛盾しているけど実はちゃんと意味があるんだよ。
それに『加熱してお召し上がりください』って書いてあるけど、具体的にどう加熱すれば良いのニャ!!
冷凍野菜に書かれている『加熱してありません』『加熱してお召し上がりください』という表示。
その真意とは何なのか。知らないと何が危険なのか。
これから解説していきます!
というわけで、この記事では冷凍野菜に『加熱してありません』『加熱してお召し上がりください』と書いてある理由を記載しています。
そして、『加熱が必要な冷凍野菜』を正しく美味しく加熱する6つの方法も合わせて紹介しています。
この記事を読むことで、冷凍野菜に対する理解が進み、より安全に美味しく食べられるようになりますので、よろしければご覧ください。
もくじ
『加熱してありません』『加熱してください』の表示の意味とは??
冷凍野菜に『加熱してありません』『加熱してください』の表示がされるのは、それぞれ次の理由です。
- 『加熱してありません』
⇒完全加熱していない
- 『加熱してお召し上がりください』
⇒食中毒防止のために加熱必須
どういうことか、順番にご説明します。
①『加熱してありません』=完全加熱してない
『冷凍野菜』は凍結させる前に『ブランチング』という『加熱処理』をしています。
え?じゃあ、なんで『加熱してありません』って表示されるの?と思いますよね。
その理由は『完全加熱していない』(殺菌目的の加熱をしていない)からです。
ブランチングの目的はそもそも『酵素の働きを抑制するための処理』です。※『殺菌』目的で加熱している場合は『加熱してあります』という表示になります。
つまり、ブランチングは『殺菌目的の加熱ではない』ので『加熱してありません』という表示になるのです。
『加熱してありません』という表示なら、必ず『加熱』してください。
②『加熱してください』=食中毒防止のため
『加熱してお召し上がりください』という表示があるのは、『食中毒』防止のためです。つまり、『加熱』しないと『食中毒』になる可能性も0ではないので、『加熱してください』という表示になっています。
一般に冷凍野菜に限らず、冷凍食品には『細菌検査』が実施されます。そして、ある一定の基準を満たした場合のみ、『加熱しないで食べる』ことができるのです。
具体的には、『細菌数:1g当たり 10万個以下、大腸菌群:陰性』を満たした場合、『自然解凍可』の表示ができます。
無加熱摂取冷凍食品(冷凍食品のうち製造し、又は加工した食品を凍結させたものであって、飲食に供する際に加熱を要しないとされているものをいう。以下この項において同じ。)は、細菌数(生菌数)が検体1gにつき 100,000 以下で、かつ、大腸菌群が陰性でなければならない。
厚生労働省:食品別の規格基準について 冷凍食品より抜粋 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000126767.pdf
※注:あくまで『冷凍食品』に限った基準です。『生牡蠣』や『ゆでダコ』などは別途基準があります。
要するに『そのまま食べても、食中毒の懸念となる細菌がほとんどいない』場合は、『解凍してそのままお召し上がりください』という表記になるわけですね。
逆に上記の基準を満たさない場合は、『加熱してお召し上がりください』という表示しかできません。
ちなみに、業務スーパーの『たまねぎペースト』は『加熱してあります』『加熱してお召し上がりください』と記載されています。
それは、『加熱はしているが、食中毒防止のために加熱してください』ということです。
食中毒のリスクがあるので、加熱が必要な冷凍野菜は加熱しよう!!
『冷凍野菜』を加熱する際の6つの調理方法
では、『加熱してお召し上がりください』の冷凍野菜は、どのように加熱していけば良いのか。具体的な加熱方法は次の6つです。
- 茹でる
- 蒸す
- 揚げる
- 焼く
- 炒める
- レンジでチン
それぞれ『冷凍野菜の種類によって、どんな加熱の方法が向いているか』は変わります。簡潔に言うと次の基準で選んでください。
- 根菜類(大根・人参・里芋・ごぼう等)又は南瓜⇒茹でる、蒸す、揚げる
- 根菜類、南瓜以外⇒1~6まで全ての加熱方法OK
基本的に『根菜類』または『かぼちゃ』はデンプンが多かったり、繊維質だったりするので、中の水分と一緒に調理しないと、ボソボソの食感になってしまいます。
ですから、根菜類の加熱に関しては『茹でる』『蒸す』という水分と一緒に加熱する。もしくは意図的に水分を放出させてカラッと『揚げる』のがオススメです。
一方、根菜類以外の冷凍野菜は調理方法によってそこまで食感が変わることはありませんので、どんな加熱方法でも美味しく食べることができます。
冷凍野菜の調理方法に関して、もう少し詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
【冷凍野菜を美味しく食べるための3つの解凍方法】|冷食業界8年の営業が解説。
ちなみに、余談ですが『南瓜』は根菜類ではなく『果菜類』です。
冷凍根菜類、南瓜の加熱は特に注意。オススメ調理法は『茹でる・蒸す・揚げる』
まとめ
ふむう、なるほどニャ。要するに表示通りに調理すれば安心なのニャ?
その通り。せっかく料理しても食中毒になったら大変だからね!
さて、下茹で済みの冷凍野菜に『加熱してありません』『加熱してお召し上がりください』と表示がある理由は2つです。
- 『加熱してありません』
⇒完全加熱していないということ - 『加熱してお召し上がりください』
⇒食中毒防止のために加熱が必要ということ
『加熱してお召し上がりください』と書かれた冷凍野菜は必ず加熱してください。
また、具体的にどのように加熱調理するかに関してですが、次の基準で加熱方法を選びましょう。
- 根菜類、南瓜の冷凍野菜
⇒茹でる、蒸す、揚げる
- 根菜類、南瓜以外の冷凍野菜
⇒茹でる、蒸す、揚げる、炒める、焼く、レンジでチン
冷凍野菜の表示、調理方法を正しく理解すれば、今よりもっと美味しく『冷凍野菜』を食べることができます。
ちなみにこのサイトでは冷凍野菜を使ったレシピ集もまとめております↓
この記事が少しでも美味しい食生活を送るために役立てば幸いです。
それでは、ここまで長々と読んでくださいましてありがとうございました。